【図解】分散投資の基礎知識とメリット・デメリットをわかりやすく解説

分散投資の基礎知識とメリット・デメリットをわかりやすく解説

「そもそも分散投資ってなに?」
「分散投資にメリットはあるの?」
「分散投資でお金を増やす方法は?」

あなたはこのように考えて、今この記事を見てくれているのではないでしょうか?

分散投資とは投資を行なう上であなたの資産を守る大事な考え方でもあります。

また、分散投資は投資のプロでなくとも長い期間をかけて安定した利益を上げられるほか、株価の暴落や景気の落ち込みにも強いメリットがあります。

しかしながら、やり方を間違えると分散投資のメリットを発揮できず、かえって大きな損をしてしまうこともあります。

今回はそんな『分散投資』について、図を使って誰でもわかるように解説し、具体的な投資手法についても紹介します。

この記事『【図解】分散投資の基礎知識とメリット・デメリットをわかりやすく解説』にある内容を理解し、分散投資を実践していただければあなたは安定的に資産を増やす投資手法を手に入れることができます。

ぜひ最後まで読んでくださいね。

分散投資とは何か?

分散投資とは

『特定の会社などの投資先や資産に集中して投資するのではなく、さまざまな投資先へまんべんなく分散して投資することによってリスクを低減させる投資手法』を分散投資と呼びます。

これは私たちが「投資」と聞いて連想する、特定の投資対象へ集中してお金を投じる集中投資とは対照的な投資手法です。

すべての資産を一つの会社に投資をしてしまうと、投資した会社がつぶれたり業績悪化で株価が下がってしまった場合、その影響があなたの資産全体に及んでしまいます。

そうならないためにも、値動きが逆相関(※)となる投資対象に分散して投資することにより、リスクを低減し安定的に収益をあげることができる投資手法が『分散投資』なのです。

株価の暴落や投資した会社がつぶれることによって大きな損をしてしまう危険を小さくしながら確実にお金を増やす投資として分散投資は人気があり、証券会社やマネー情報を扱う雑誌でも個人投資家におすすめの投資法として分散投資はこれまで数多く紹介されています。

[aside type=”normal”]※逆相関とは
逆相関とは「あるAという会社が損をしてしまうような状況になっても、B社の場合は逆に利益となる」ような状況のことです。例えば、”為替”で考えるともし、円高になった場合、自動車や家電製品などを輸出するメーカは円高により利益が少なくなってしまい、業績が落ち込みます。逆に、日本で食材などを輸入する場合に安く手に入るので、輸入食材を多く扱う”マクドナルド”や”吉野家”などの牛丼チェーンは利益が多くなり、業績も上がります。[/aside]

分散投資とは

 

分散投資のメリット

分散投資には大きく3つのメリットがあります。

  • 集中投資と比べてリスクを低減できる
  • ある程度のほったらかしができる
  • 景気の後退や恐慌に強い

順番に見ていきましょう。

集中投資と比べてリスクを低減できる

わずかな種類の株へ資金を集中させ投資している場合、予想通りに値上がりしている場合にはお金を大きく増やせます。

しかしその一方、値下がりしてしまった場合には大きな損失を抱えてしまいます。

資金を3〜5割失ってしまうならまだしも、信用取引やレバレッジを効かせた取引(いずれも証券会社からお金を借りて、より多額の投資を行うこと)を行っている場合には大切な投資資金のほぼ全てを失ってしまうこともあります。

分散投資の場合、こうした大損失を回避できるということが最初のメリットです。

なぜなら投資先企業が一斉につぶれるということは考えにくく、また不動産や債券など幅広い対象へ分散して投資をするポートフォリオ(※)を組んでいる場合には、全てが値下がりするといった可能性は少ないからです。

市場では、株が下がった場合には債券が代わりに上がるといった具合に、何かが値下がりするとその代わりに何かが値上がり(逆相関)していることが多々あります。

これにより、優れたポートフォリオ(分散させる組み合わせ)を組めば集中投資と比べて安定してお金を増やせることが分散投資の第1のメリットです。

[aside type=”normal”]※ポートフォリオとは
投資する株や債券など、各種資産の組み合わせのこと [/aside]

分散投資はリスクを分散できる

投資するタイミングを気にしなくても良い

「投資」と耳にして株やFXのデイトレードを連想する方は多いのではないでしょうか?

たくさんのモニターにチャートが並び、積極的な売買を繰り返して多額の運用益を稼いでいくやり方です。

確かにデイトレードはやり方次第で大きくお金を増やせるメリットがありますが、これは誰でもできるものではありません。

株や債券の動いている時間はいつも気を張っていなければならないため、体力的・精神的に大きな負担がかかってしまうデメリットもあります。

分散投資ではデイトレードのように毎日たくさんの売買を行う必要はありません。なぜならば、分散投資とは長い期間をかけて安定的な運用を目指していくため、高い頻度で売買を行う必要がないからです。

具体的な投資手法にて詳細を解説しますが、分散投資の考え方の一つに『時間の分散』というものがあります。

これは、一定額をコツコツと分散して投資することにより、一時的な価格の大きな変動を回避することでリスクを低減させる投資手法です。

そのため、分散投資は日中に別の仕事をしている方にとってはピッタリな投資法であると言えるでしょう。

これが分散投資の第2のメリットです。

分散投資では投資するタイミングを気にしなくても良い

景気の後退や恐慌に強い

長期的な運用を目的として行われる分散投資は、景気後退や恐慌に強いメリットがあります。

たとえばギリシャ危機やリーマンショック、古くはロシア危機など、これまで株式市場では全ての株が大きく値下がりする「恐慌」が何度もありました。

その度に多くの会社が倒産し、投資を本業にする資産運用会社の中には巨額の損失を抱えて消滅してしまったところもあります。

しかし今振り返ってみると、その後1〜3年ほどで株価はみな元通りに戻っています。

これは株式市場に限らず、債券や商品市場も同じです。

この時にも分散投資の考え方の一つ『時間の分散』が大きな力を発揮します。

『時間の分散』を行なうことにより、景気後退や恐慌で株価が安くなった時に、多くの株を買うことができ景気後退局面から脱した時には、資産を増やすことができるメリットがあります。

それはすなわち、分散投資は損失を抱えることなく資産を守ることができるといっても過言ではありません。

これが分散投資第3のメリットです。

[aside type=”normal”]※恐慌とは
景気後退の際に、物の値段や会社の生産力、株価が大暴落し経済がパニックになった状態を指します。近年では、アメリカの『サブプライムローン問題』に端を発し、リーマンブラザーズの破産による『リーマンショック』までの一連の『世界金融危機』が恐慌の一つと言えるでしょう。[/aside]

分散投資では景気の後退や恐慌に強い

 

分散投資のデメリット

こうして見ていくとメリットの多い分散投資ですが、いいことばかりではありません。

豊富なメリットに富んでいる一方、分散投資にはその裏返しともいえるデメリットがあります。

短期で大きな利益を得ることは難しい

前述の通り、分散投資の大きなメリットとして、大損失が発生するリスクを少なくできる点があります。

しかし裏を返せば、分散投資は大損失を避けられる代わりに、大きな利益を短期間で得ることも難しいのです。

仮に手持ちの株式のうちの一つが大きく値上がりしたとしても、その株の運用資産全体に対する割合は数%〜数十%。

これでは大きな利益はなかなか上げられません。

分散投資とは『長期』・『継続』・『分散』して行なうことで、そのメリットを多く得ることができるのです。 

分散投資でリスクを減らし資産を増やす方法

大損失の危険を減らし、お金を安定的に増やしていける分散投資は、運用のプロだけでなく、私たちにとってもメリットが多く魅力的な投資法です。

しかしその一方、誤った分散投資をしてしまってそのメリットを発揮できず、むしろポートフォリオが全滅して大きな損を出してしまう場合もあります。

例えば株式投資で投資銘柄を今まで以上に増やして分散を図る方をよく目にしますが、これでは株式市場が全面安になった場合、一時的に大きな損をしてしまいます。

「分散」と名付けられていますが、これは単に株の銘柄や投資対象を増やすものではありません。

各々の投資対象が抱えているリスクを知り、正しく分散することで、初めて分散投資のメリットを享受できるのです。

具体的な分散投資の方法

さあ、それではリスクを分散する正しい投資法をご紹介します。

分散投資の方法には

  • 時間の分散・・・ある銘柄の株にまとめて投資するのではなく、決まった間隔で一定額投資を行う。
  • 資産の分散・・・株式投資の他に、投資信託、債券、不動産にも分散して投資を行う。
  • 地域の分散・・・日本株だけに投資するのではなく、外国株式、外国債券にも分散して投資を行う。

があります。また、株式市場にて銘柄を分散させ投資を行う方法としては

  • 業種の分散・・・同じ業種の株式ばかりに投資するのではなく、他の業種に分散して投資を行う。
  • 為替による影響の分散・・・円安、円高の際に逆相関となるような銘柄に分散して投資を行う。

『時間の分散』 積み立て感覚で定期的に分散して投資をしていく

今の株価や債券の価格が高いのか安いのかを判断するのは、なかなか難しいものです。

振り返って「あの時が一番高かったんだ…」と知ることはできても、今の価格がどのくらいの加減かを知ることはプロでも困難を極めます。

ではどうすればいいのでしょうか?

身もふたもない話ですが、高値で株式に投資してしまっても気にしないことが一番です。

その代わり、一度にまとめて投資をするのではなく、毎月あるいは2〜3カ月に1度といった決まった間隔で、積立感覚の投資を続けることをおすすめします。

なぜなら株であれ商品であれ、高値状態が永遠に続くことはほとんどないからです。

そのため、一定の間隔で投資を続けていれば、高値で買ったものも安値で買ったものも、含まれ、平均購入価格を下げることができます。

分散投資 時間の分散とは

簡単なシミュレーションをしてみましょう。

例えば、毎月1万円(年間12万円)を投資したとします。

あるA社の株は最初は1000円の株でした。(1万円投資するので、10口分の株を買えます)

その後、景気が後退し株価が半分以下の200円になってしまいました。(この時も変わらず1万円分投資するので、50口分買います)

景気後退の後には景気の回復局面が現れます。(これは景気サイクルという考え方です。)

この時A社の株は値上がりし500円となりました。

このように株価が変動した場合、10年後の残高はいくらになると思いますか?

  1. 残高は増える
  2. 残高はそのまま
  3. 残高は減ってしまう

時間分散した場合の効果とは

正解はCM②のあとで

それでは、先ほどの正解です。

先ほどのような値動きの場合に、毎月1万円(毎年12万円)投資した場合、『1.残高は増える』が正解です。

株価、購入した総株数、投資金額、金融資産残高の関係を見てみましょう。

  株価(円) 購入した総株数 投資金額(万円) 金融資産(万円)
1年目 1000 120 12 12
2年目 800 270 24 21.6
3年目 600 470 36 28.2
4年目 400 770 48 30.8
5年目 200 1370 60 27.4
6年目 200 1970 72 39.4
7年目 300 2370 84 71.1
8年目 400 2670 96 106.8
9年目 400 2970 108 118.8
10年目 500 3210 120 160.5

※このシミュレーションは簡単化のため、1年間の株価が一定であることを想定しています。
※運用にかかる手数料や税金は上記の試算に考慮しておりません。

投資した金額は毎年12万円なので10年目の総投資金額は120万円になります。

それに対して、10年目の金融資産残高は160万円という結果になりました。

これは、景気後退局面で株価が安くなった場合も、一定額(1万円)をコツコツ購入していたため、購入する株数が多くなり、株価が回復した時点で安いときに買った多くの株が値上がりするためです。

このように、長期間分散投資(時間の分散)を行うことは、リスク低減のみならず資産を安全に増やすことができるのです。

しかし、この分散投資の効果を十分に発揮できるのは『長期間』の投資を行った場合です。買った株が下がってしまったために、すぐにその株を売ってしまうとせっかくの分散投資(時間の分散)の効果を発揮できなくなるため、注意が必要です。

『資産の分散』 日本株だけでなく、債券、不動産などに幅広く分散投資する

個人で投資を行う場合にはまず株式への投資が最も一般的かと思います、これでは先ほど例に挙げたように、株価が暴落した時に資産を大きく減らしてしまうかもしれません。

手持ちの株を売らない限りは含み損(未確定の損失)で留まりますが…それでも精神的につらいものがあることは否めません。

これを防ぐためには日本株だけでなく、投資信託、債券、不動産などさまざまな種類の資産へ分散して投資をすることが有効です。

株式と不動産が不調なときには債券が好調な値動きを見せる傾向があるため、たとえ株安に見舞われたとしても債券投資の含み益がそれをカバーしてくれます。

これによって安定した運用ができ、あなたの資産を着実に増やしていくことができるのです。

資産の分散とは

『地域の分散』日本国内だけでなく、海外の株式、債券に分散して投資する

株式投資を行う上で、一般的には日本国内の銘柄に投資をすることが多いかと思います。

しかし、日本国内で事故や事件があった場合、日本市場の銘柄は値下がりしてしまう可能性があります。

そのようなリスクを低減させる投資手法が『地域の分散』です。

『地域の分散』では、日本国内だけでなく国外の外国株式や外国債券に分散して投資を行います。

また、今でも経済が順調なアメリカや、今後経済成長が見込まれるアジアの新興市場に分散して投資を行うことで、リスクを低減しつつ大きな利益を得ることができるかもしれません。

地域の分散とは

『業種の分散』

株式の銘柄を分散して投資する場合、大切なのは同業他社の株式ばかりに投資をしないことです。

例えばトヨタと日産、ホンダの株を持っていてもそれは分散投資にはなりません。

何か自動車業界について悪いニュースが流れた場合、3社ともそろって株価は値下がりしてしまうからです。

これでは分散投資のメリットは得られません。

株式の銘柄を分散して投資する場合には、まず株価が反対の値動きをする「逆相関」となる業種の株を探すことが大切です。

自動車メーカーの場合は外国での商売や取引(外需)に強い企業であるため、対照的に電力会社をはじめ、国内の商売(内需)に強い企業の株を保有することで株価の値下がりを相殺できます。

業種の逆相関はさまざまなところで見られます。

例えば輸出に強いメーカーと輸入が中心の石油関連企業、面白いケースでは銀行株と食料品製造業に逆相関があります。

これらを踏まえてバリエーションの豊かな株式ポートフォリオを組むことで、たとえ一部の銘柄が株価を下げても、逆相関の株価の値上がりによって損を防ぐことができるのです。

『為替相場による影響の分散』

業種の分散と似ているのですが、ドルやユーロの価格が決められる外国為替相場の値動きによって、影響を受ける株が数多くあります。

例えば円安は主に海外で商売をする商社やメーカーに追い風となる一方、製品の多くを輸入に頼る家具販売大手のニトリや、石炭の輸入販売を手がける住石ホールディングスなどは株価が頭打ちになる傾向があります。

しかし円高では、商社やメーカーがどんなに多額の利益を上げたとしても、為替によって利益が1割減ってしまうといったことも珍しくありません。

一方、材料や製品の輸入が多い会社は円高で多くの利益を上げることができます。

安値で仕入れができる一方、国内で売る時は値下げする必要がないため、円安の時よりもずっと多くの利益を上げられるのです。

このように、どんなに優れた業績を上げたとしても、為替相場によって利益が左右されることが株式投資の悩ましいところです。

株の分散投資を試みる場合、為替相場の影響を分散することも忘れないようにしましょう。

相場の動きを追い風として受け止められる企業の株が、向かい風となって苦戦している企業の値下がり分を打ち消してくれるメリットがあります。

また、これらの相関関係は時と共に変化していきます。

以前は株式市場で強い逆相関があったのに、今は似たり寄ったりの動きをしているといったことは、決して珍しいことではありません。

そのため、時折市況を精査してポートフォリオ(分散させる組み合わせ)を組み替えることを忘れないでください。

そうすることで、分散投資のメリットを最大限に発揮できます。

分散投資の基礎知識とメリット・デメリットのまとめ

分散投資は一日中相場に張り付けない人であっても、安定的に利益を上げていくことのできる、メリットに富んだ投資手法です。

大きお金を増やすことが難しい一方、景気後退や株価の暴落に強い金融資産を築いていける点を考えると、分散投資は非常に魅力的な投資手法であると言えるでしょう。

 

また、分散投資が「長期的」と聞くと退屈な運用に思えてしまうかもしれませんが、それは実際と異なります。

分散投資はさまざまな市場のことを学び、時には市況の変化に応じてポートフォリオ(商品を分散させる組み合わせ)を戦略的に組み替えていくことが求められます。

これはファンドや運用会社で資産運用のプロが行っていることと何ら変わりありません。

穏やかな運用でありながら金融市場のプロフェッショナルたちと同じ土俵に立てることも、この『分散投資』のメリットの一つなのです。

 

リスクを小さくしつつリターンを最大限に伸ばしていく。そんな理想のポートフォリオを作り、分散投資を存分に楽しめることを願っています

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