解説・要約|第20章 ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』

賢明なる投資家 第20章

賢明なる投資家 第20章 を要約

みなさんこんにちは。

今回はベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』より第20章を解説していきたいと思います。

この章は、前回投稿した第8章と並んで、投資の神様ウォーレン・バフェットが読むことを勧めた章でもあります。

この章で解説されている「安全域(Margine Of Safety)」の概念を実践できれば、株価が下がった時、いつも株価が気になってしまうような心理的不安を解消できるでしょう。


安全域とはなんぞや??

まずは安全域とは?について

安全域とは割安株など実際の価値より株価が低い状態の場合のその差のことです。

これはグレアムの提唱する”バリュー投資”を行えば自ずと安全域を持った状態と言えます。

しかし、その安全域は数字や道筋のたった論証、また実際の経験に照らして証明可能なものでなくてはなりません。

 

『賢明なる投資家』の中では相場の状況(低迷期・通常期)によって安全域の概念を説明しています。

 ・株式市場の低迷期

   企業の資産および収益力からみて安全に発行できる社債の金額を下回っている場合

 ・通常の状況下

   期待収益力が現行の債券利率を大幅に上回ったその超過部分

としています。

市場の低迷期においては財務状態の非常に良い会社がこのような安全域を得ることができるようです。

みんなが市場から撤退する弱気相場においても、安全域を有する優良企業の株式を購入することができれば、”安全性”と”収益機会”を同時に手に入れることができます。

では通常の状況下においては・・・少し長いですが本書の文を引用します。。

収益力が株価の9%、債券利率が4%という一般的なケースでは株式の方が債券よりも年率で5%の利幅を有することになる。・・・10年という期間をとってみると、株式収益力が社債利率を上回る部分を総計すると、平均で株式取得原価の50%ほどという結果となるはずだ。これは真の安全域というのに十分な数字であり、通常の状況下であれば損害を防ぐ

ベンジャミン・グレアム 賢明なる投資家p430 パンローリング

ただし、こちらは現在ではあまり当てはまらないようです。1973年時点ですが、収益力が9%を大きく下回ってしまい、堅実な分散投資を行ったとしても実質的なリスクが存在する状況となっています。

このようなリスクは、収益期待の大きい銘柄でポートフォリオを組むことによって相殺が可能であり、実際に投資家に対してはそのようにすべきであると警告しています。


安全域の概念がわかれば投機が実は投資になる!!

一般的に投機と言われてしまうような二流企業株であってもそれを安全域の概念で考えれば、立派な優良投資対象と成ります。

それは割安となっている二流企業株であり、かつその株価が会社の評価価値の2/3以下で買うことができる場合です。

株価が十分に安く、その企業の実質価値が株価に対して大きく上回っている場合、つまりこれこそ”安全域”を有している状態なのです。

賢明なる投資家がこの安全域を見つけその会社に株を買ったとしてもそれは投機ではなく投資機会を得たことになるのです。


賢明なる投資家の投資の原則とは

この章の最後に、成功のチャンスをつかむためには正当とされる事業原則に則って株式を売買するべきであると述べています。その原則とは以下の4つです。

第一の原則

 「自分が何をしているのかを知れ ー 己の事業を知れ」

  投資を行うなら、その会社の価値(事業内容や製品)を知ることが重要です。

第二の原則

 「決して自分の事業を他人任せにしてはいけない」

  投資の売買判断を他人に委託する場合は、その人の能力に絶対の信頼が置ける場合

  でなくてはいけません。

第三の原則

 「信頼のおける計算の結果、相応の利益を得るチャンスが十分にあると考えられる場合を除

 いて、その事業(投資)に踏み出してはならない。特に、利益よりも損失の方が多いで

 あろう投機的行為には手を出してはならない

第四の原則

 「自分の知識や技術に勇気を持って従いなさい」

 投資の世界でも、十分な知識と信頼できる判断という裏付けがあれば、勇気が最高の価値

 を生みます。


まとめ

・安全域とは割安株など実際の価値より株価が低い状態の場合のその差のこと

・十分に株価が安い(十分な安全域がある)場合は、二流企業株でも優良な投資対象となる

・投資の際の四つの原則

 1.「自分が何をしているのかを知れ ー 己の事業を知れ」

   2.「決して自分の事業を他人任せにしてはいけない」

   3.「信頼のおける計算の結果、利益を得るチャンスがある場合を除いて投資をしてはいけない」

 4.「自分の知識や技術に勇気を持って従いなさい」

 

以上、『賢明なる投資家』第20章を要約していきました。

みなさんもこれを読んで賢明なる投資家に近づいていただければ幸いです。

 intelligentinvesterchapter20_1

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